Japanese Rock Ptarmigan
Photo Gallery of Growing Japanese
Rock Ptarmigan
Classification : Phasianidae Grouse Ptarnmigan
Scientific name : Lagopus muta
English name : Japanese rock ptarmigan
Japanese name : Raicho
Endangered species
絶滅危惧種 雷鳥生きる
Since 2002.
【 更新情報 】
〇2021/04/15 ライチョウギャラリー
ギャラリー0ほかほかライチ ョウに1点追加
〇2021/3/23 オンラインショップでの
ご住所入力時の不都合を
修正
〇2021/3/22 Instagramリンク切れ修正
〇2021/3/21 全ページにわたり細かな 修正をした。
informationとして
「お知らせ」ページ新設

4月、日没前であろうが雄ライチョウは大きな声で「グヮ~!」と叫びテリトリーを誇示していた。その裏には、必死で縄張りを奪い取りたい雄がまた存在する。高山という厳しい環境ではこの限られたテリトリーを死守できるか否かは子孫繁栄のため、一切手抜きは許されない。氷河期からこうして脈々と子孫を残してきた訳だ。
雨のお花畑でじっと雛を羽の中で暖めていた。ライチョウにとって高山植物が重要な食物である以上、雨であろうが食べなくては死んでしまう。しかし、雨に濡れるとヒナは急激に体温が下がり、それは死に直結する。そのため母鳥も雛も命がけ。
神聖なる厳冬期の立山に残されたライチョウの足跡に命の息づかいが力強く感じる。冬期ここで生きられるのはライチョウしかいない。そう、神の鳥であるからこそ。
Q 2 :
では、氷河期から生き延び、生き延びる知恵も習性もありながらなぜ絶滅寸前と言われているのですか?
A 2:
ライチョウが棲息する高山帯に多くの登山者や観光客が訪れるようになり、ライチョウの生息地の環境が激変した事が大きな要因です。ライチョウの重要な食物である高山植物が踏みつけられてお花畑が減少したり、登山者の捨てるごみにかつては高山帯にいなかった下界のカラスやキツネが誘因されて、二次的にライチョウの新たな天敵となります。
さらにもっと大きな問題が我々の生活様式の近代化による里山の環境変化(里山の機能崩壊)と地球温暖化の問題です。近年、野生動物の増加やその生息域が拡大しており問題となっています。ライチョウに関係するものではシカや猿が低山から高山帯にまで生息域を拡大し、ライチョウにとって大切なお花畑が荒らされているのです。また猿により多くのライチョウの雛が死んでいます。
温暖化の進行が今のペースで進めば、今後、高山帯の高山植物と亜高山帯上限以上に植生するハイマツが競合してしまい、ライチョウの大切な食物である高山植物は今世紀末までには絶滅すると言われており、そのためにライチョウも絶滅してしまうと言うことです。
どう思いますか?我々人間が行って来た地球環境に対する悪行が、大切なライチョウを絶滅に追いやっているとは思えてきませんか?
本来、過酷な環境に順応して来た強い鳥でありながら、我々の生活様式の変化による自然環境の激変と急激な地球温暖化に順応できずに絶滅に向かっているのです。
〖ライチョウについてよくある質問〗
Q 1 :
ライチョウは絶滅危惧種と言われるくらいだから「ライチョウは弱い鳥であり淘汰されるべき」で、無理に保護しなくてもいいのでは?
A 1 :
考え方として自然淘汰というものは自然界に存在します。しかし、ライチョウが自然淘汰されてもいいと考えるのは間違いだと私は思います。
キジ科から現在のライチョウに分化した祖先は200万年前には既にユーラシア大陸にて存在していたと考えられ、約2万年前に当時陸続きであったユーラシア大陸北部地域から日本列島付近にまで生息域を拡大してきたようです。言わば2万年を生き延びて来たという” 奇跡の鳥ライチョウ ” なのです。ライチョウが本当に弱い鳥であればすでに絶滅している筈です。しかし、ライチョウには高山という極めて限定された、植生も乏しそうに見える環境で生き延びて来ましたし、冬のマイナス20℃以下の気温であろうとも凍死することなく適応できる強さがあります。また羽の色を変え保護色となり、敵を欺き身を守る術を持っている。日本の中部山岳に生息するライチョウは地球上でも日本のみに生息する種であり、別名ニホンライチョウとも言われる日本固有種であります。
このライチョウを守るのは我々の責任であると私は強く感じます。

